萌鉄'98 パート6
 「嵯峨野観光鉄道でGo!」

嵯峨野観光鉄道


 青春18きっぷの残りは2回分、夜行列車を挟んでの旅を計画したいところだ。そこで、なかなか距離的に中途半端で行く機会がなかった嵯峨野観光鉄道へ行ってみよう。そして、帰りは紀伊半島を一周する。


 いつもは始発から戦闘開始となる萌鉄だが、今回は優雅に昼頃に出発。名古屋駅から東海道線の大垣行きに乗る。

 まぁ、ここはなんてことなく大垣に到着。では米原行きに乗り換えて・・・と、ちょっと待った!このまま米原行きに乗り換えてもおもしろくない。ここからは特急「しらさぎ」に乗る。なぜなら、「しらさぎ」は大垣〜関ヶ原間を勾配緩和線経由で走るからだ。

 勾配緩和線、正式には東海道本線下り線。関ヶ原へ登る本線の急勾配を緩和するため、迂回して分かれる路線。ちなみに、本線上り線に平行して走る線路は垂井線という支線の扱いになっていることは知る人ぞ知る事実。一時はほとんどの列車が勾配緩和線経由になり、垂井駅に下り列車が止まらなくなったので、かわりに勾配緩和線に新垂井駅があった。その後、電車の性能アップで急勾配もラクラク登れるようになったため、普通列車は垂井経由に戻り、勾配緩和線を走るのは特急や急行のみになった。そのため、用済みの新垂井駅は廃止になったが、ホームの遺構は今も残る。


ボンネットしらさぎ やって来たのは485系。萌え萌え「ボンネットしらさぎ」だ。最近は急速に姿を消しつつあるボンネット。しらさぎの中にはボンネットではないものも走っているが、まだまだボンネットは健在だ。ボンネット最高!しかし、乗ってみてわかることだが、かなり老朽化していることは間違いない。他の新型特急車両と比べると、かなり厳しいものがあるのも確か。このボンネットもいつまで走り続けてくれることか。

 

 

 

 


 そんなわけで米原。やってきたのは221系。やっぱ221系は速くて快適だ。正直言って特急型の485系よりも快適だと思う。


 で、京都。ここからは『電車でGo!』でもおなじみ(ただし方向は逆)の山陰本線に乗り換える。

 ここはなんてことなく、嵯峨嵐山で降りる。ここでいよいよ嵯峨野観光鉄道に乗り換えだ。


DE10型機関車 嵯峨野観光鉄道(さがのかんこうてつどう)、トロッコ嵯峨〜トロッコ亀岡を結ぶ単線非電化の路線。前身は山陰本線。山陰本線の複線電化の際、この区間をトンネルで直進する新線に切り替えたため、旧線は廃線となったのだが、保津川に沿って走る風光明媚なこの区間が無くなってしまうのは惜しいという声があがり、観光用の路線として復活することになった。

 車両はDE10型機関車が牽引するトロッコ仕様の客車5両。全車指定席。

 

 

 

 トロッコ嵯峨を出発すると、山陰本線の下り線をしばらく走る。やがてトンネルの直前で線路が分かれ、トロッコ嵐山に着く。この駅のホームは短く、前の2両がホームからはみ出してトンネルの中につっこんだ形で停車する。しかも、トロッコ車なので壁がなく、トンネルの壁面に接近した状態での停車はなかなか迫力がある。

 そしてトロッコ嵐山を発車するとトンネル内を走行するのだが、これがうるさいうるさい。なにせ車両に壁がないのである。しかもトンネルは単線用。騒音が容赦なく襲ってくる。これは窓を開けた状態で走る地下鉄も比じゃない。うーん、これもイベントのひとつとして楽しめる貴重な体験であろう(そうか?)。

 トンネルを出ると列車は停車。マイク片手に良くしゃべる車掌さんが解説を入れてくれる。保津川の絶景を見るための停車だそうだが、あまり絶景とは思えない。すると見える建物は温泉の・・・、温泉の宣伝か?

保津川絶景 ふたたび走り出し、保津川を渡る橋梁の上で再び停車。この橋からの眺めは間違いなく絶景だ。美しい。

 

 

 

 

 

 


 そしてまた走り出し、トロッコ保津峡に到着。列車が到着するとけたたましく鐘が鳴り響く。しかし、乗降客は皆無のまま列車は発
車する。

 いくつものトンネルを豪快に抜け、山陰本線の線路と併走すると終点トロッコ亀岡に到着。「トロッコ亀岡」という名だが、山陰本線の亀岡駅からはほど遠く、最寄り駅は馬堀、それでも500mは離れている。


 今回はそのまま折り返しの列車で戻る・・・、というか、ここからが本番。ようやく『電車でGo!』の実体験モードに入る。

 そう、『電車でGo!』の山陰本線は今の山陰本線ではなく、新線に切り替えられる前の山陰本線、すなわち現在の嵯峨野観光鉄道のことなのだ。

電車でGo!な景色 列車はトロッコ亀岡を出発。でも、先頭の機関車が邪魔で『電車でGo!』と同じ視点で見ることは不可能。ちと残念。それでも見慣れた(?)風景が流れる。もうすぐトンネル・・・『ピーッ!』と汽笛の音、「ボーナス2秒」(爆)・・・とバカなことを考えつつ、ますますエスカレートする車掌さんの狂言を聞きながら、列車はゆっくりと走る。

 

 

 

 

 車窓のながめは途中の保津川橋梁を境に左右が反転する。トロッコ亀岡→橋梁間は左側が絶景、橋梁→トロッコ嵐山は右側が絶景になる。指定席なのでちょいちょいと席は替われないので、往復乗って両側をキープしよう(ようするに、往復とも進行方向に対して同じ側の席に座ればOK)。乗客が少ないときは往復頼めば窓口の方が考慮してくれる。

 で、最後のトンネルを抜け、トロッコ嵐山。発車すると山陰本線の下り線を上り方向へ走る。するとそこへ山陰本線の上り列車がやってきて併走。複線の線路を同じ方向へ併走する姿は奇特かも?

 そしてトロッコ嵯峨に到着。

 嵯峨野観光鉄道はたしかに景色がすばらしい。しかし、あまりにも観光ナイズされた車両や、ほとんどバスガイドノリの車掌(歌まで歌う(苦笑))さんといい、正直言って情緒はまるでない。いや、これはこれで面白いからいいんだけど、ローカルな雰囲気を味わいたいなら他へ行ったほうがいいかも。

 できれば山陰本線時代に、キハ58に揺られて走っておきたかった路線だ。


 さて、山陰本線の嵯峨嵐山に戻る。ここからどうするか。新大阪発の新宮行き夜行が出るまでまだ6時間もある。んぢゃ、福知山経由で大阪へ向かいますか(はじまった(爆))。

 来たのは園部行き普通列車。車両は113系。下校時間だからか、車内は満員。とくになにもなく、そのまま園部に到着。

 園部の駅弁「鮎ずし」はすでに売り切れ、園部でしばらく待っていると、こんどは胡麻(ごま)行きの普通列車が到着。たった2両の113系は田園の中をひた走る。

 とか思うと、すぐに終点の胡麻。次の福知山行きまで30分あるので、どこかで飯でも食うかと思ったが、駅前には何もない。飯屋はおろか、食い物を売っている店がない。かろうじて駅前の雑貨屋に菓子類が並べられているだけ。とほほ。

 そのまま福知山行きの列車に乗る。乗客もまばら。そろそろ外も暗くなり、実質的な萌鉄は終わりに近い。

 列車は福知山に到着。ここでは息をつく間もなく福知山線の列車に乗り換え、すぐに発車。


 福知山線(ふくちやません)、尼崎と福知山を結ぶ大阪近郊路線。近年、JR東西線が開業し、奈良方面への直通列車が走るようになり、ますます発展を遂げている。が、今回は大阪行きの快速に乗る。車両は序々に東海道線から追いやられている117系。

 途中、丹波竹田で対向列車待ち合わせで長時間停車。ドアが開くと虫が大量に車内に入ってくるというハプニングが起こる。しかし車掌は慣れた口調で、「虫が入ってきたので室内灯を消しま〜す」と言うと、車内は真っ暗に・・・、その後、ドアを半開きにして明かりが点く。う〜ん、こんなところにも情緒があるのだねぇ(そうか?)。


 まぁ、その後は特に変わったこともなく大阪に到着。帰宅ラッシュでごったがえす大阪駅を後に新大阪へ移動。メシでも食いながら新宮行き夜行を待とう。

 22:45、新大阪発新宮行きの夜行が発車する。新大阪を出るとイベントがひとつ。この列車は大阪駅を経由しない。そう、特急「はるか」が通るようになって脚光を浴びるようになった梅田の貨物線を通るのだ。普通列車でここを通るのはこの列車だけ。大通りを踏切で抜けたりと楽しい楽しい。車両は旅人の列車165系。

 西九条からは大阪環状線へ入る。

 天王寺では阪和線直通用に作られた連絡線を通ったりと、普通列車なのになかなかおいしい経路を走る。

 天王寺を過ぎると車内は満員。夜行列車だが和歌山方面の終電も兼ねているため、それらしい人がいっぱい乗ってくる。・・・が、どの人が終電がわりに使っている人で、どの人がその先まで行くのか、はっきのきっぱりわかってしまうことが夜行列車のおもしろいところ。しかし、大垣夜行を旅人の列車と称すなら、新宮夜行は釣り人の列車と称することがふさわしいかも。大きなクーラー、長い袋(中身は間違いなく竿)を持っている人のなんと多いことか。

 満員のまま、阪和線を快走してゆく・・・。

 

 萌鉄'98パート7へ続く・・・。


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